ナツユメナギサ

戻る

グラフィック 4点
音楽 5点
ストーリー 2点
システム性 2点
持続性 0点
やり込み度 2点


ソフト紹介
ソフト名:ナツユメナギサ
プラットフォーム:PC
プレイ人数:1人
ジャンル:真夏の真・純愛ADV
対象年齢:18禁
製作:SAGA PLANETS


プレイ後に虚脱感しか残らないという、ある意味最悪のゲーム。
タイトルは、全てのストーリーを終えた人だけが理解できる仕様となっています。
SAGA PLANETSの 最新作です。


グラフィックは普通。そこそこです。
若干立ち絵が変な所があったけど。
音楽はボーカル曲は、所見イメージとは合ってないけど3曲ともかなり良かったです。
OP「bumpy-Jumpy!」はアップテンポの夏に似合う曲。
ED1「夏風の一秒」はナツメグのED「巡夏」を思い出させます。
結構、ED曲に最適な曲だったのではないでしょうか。
ED2「go!go!Summer drive」は、最後のイメージには全くマッチしていませんが、曲調自体はいい感じ。
この3曲とも、フルver.がoggであるので、簡単に手に入ったり入らなかったり・・・。
そして、問題のストーリー。まず、最悪と言えど面白かった事は否定できないと言っておきましょう。
やった順にレビューすると、まずは真樹ルート。
自分のプレイ前評価が一番高かったのですが、このルートは最悪でした。
物語の伏線を張るためだけに用意されたヒロイン。まさにそんな感じです。
2段構成になっている本ルートは、1周目がバッドエンド。
2週目でハッピーかと思いきや、やはり1周目と同じ結末を辿るという、悲劇のヒロイン。
恐らく人気が高いが為に、このルートの評判はかなり悪いでしょう。
つかさルートは、言ってしまえば普通。
大した捻りも無く、淡々と物語は進みます。まあ、幼児退行は普通のゲームには無いでしょうが(笑)
はるかルートはこれまた意味不明。
前半部分は良かったのですが、後半、特にアリアが消えてしまってからは単に文章送り。
最後も最後でああいう終わり方はアリと言えばアリだが、別の道を取らなかったのかと言いたくなります。
結局、アリアの正体は謎のまま。やっぱ、主人公とはるかの間に出来た娘が未来から来たのだろうか・・・?
羊ルートは、自分の前評判が一番悪かったにも拘らず、一番良かったです。
堕とされたアイドルが救われる物語。
一番このルートが救いがあって、そして美しいと言えます。
ジャンルの真・純愛ADVはまさにここに当てはまります。
主人公を何故あんなにも好いているのか。それがわかった時一番心を打たれ、とてもよかったです。
歩ルート。
まあ、ベタな幼馴染物ですが、幼馴染の役割がここまで逆だとある意味面白いです。
しかし、一番シリアス要素無し。
そして、主人公が記憶を失う前(ある意味では)の補完ストーリーです。
4段構成で一人のヒロイン攻略するたびに1つ追加されます。
最後のナツユメが酷かった・・・。
もう、超展開の連続。
救いも無く、ただ伏線が明かされていくだけ。全てはまやかしに過ぎない。
そういう事を平気でやってのけてくれます。
そして、老樹真樹の正体が初めてわかるのもここ。まさか、真樹の正体が○○だったのには驚きました。
それだけに、さらに救いが無い。
全てのストーリーを無に帰すような設定。『夏空カナタ』の芽羽耶ルートより酷かったです。
ある意味では、全ては踊らされていただけと言えます。
まあ、ここはあえて、やった人しかわからないように書いています。
ストーリーが全体で見て短く(だからこんなに早く書けたのですが(笑))、さらに最後の虚脱感が
半端無いので2点にしています。
個別にみるなら、真樹2点、つかさ3点、はるか3点、羊5点、歩3点、ナツユメ0点と言ったところかな・・・・。
ストーリーの攻略自体はかなり簡単でした。
選択肢も、あまり意味が無いし。
システムは、オールスキップ不能なのが×。まあ、する必要はあまりないのですが。
あと、回想モードから差分CG回収できないのも×。
ただ、めちゃくちゃ軽かったのはポイント高しです。
ちなみに、ウイルス対策ソフトによっては、『トロイの木馬』と誤認されます。
もう、ありえねぇ(笑)
持続性は当然0。2度とやろうという気になれません。
この手の物語好きな人は良いかもしれませんが。
やり込み度は、4段構成の歩ストーリーとナツユメを考慮して、2点にしました。
しかし、鬱展開が苦手な方はやらない事をお勧めします。
それでもやりたいなら、真樹ルートと歩ルートはやらないか、鬱展開を覚悟するかです。


このゲーム、鬱になりますが、死とか生とかを考えさせられました。
あなたは、知っている誰かに「お前は誰かの夢が作り出した存在だから、消えなければならない」と
言われて、素直に受け入れられますか?





2009/08/11編集
2009/08/13加筆・修正